2人でスーパーを出ると、今度はまた来た道を戻って歩いた。



夏休みだけあって、平日でも外は人が少なくない。



「……………」



レジ袋いっぱいに入った食材を抱えて私と慎吾くんが一緒に歩けば、まわりからはどんな風に映るのかな。


多分同い年くらいに見えるだろうから、学校の調理実習の買い出しみたいな感じだったりして。

って!
私ってば、ドンダケさば読んでんのよぉ!



だけど…高校生の慎吾くんと一緒に並んで歩いていても、ホントに違和感はないような気もしてきた。



まるで、高校生カップル。


仲良くスーパーでお買い物して、ママゴトでも始めるみたいかな…。






「――ひな?
もしかして、まだ怒ってんの?」



「えっ
何が…?」



背の高い慎吾くんが、身体を屈めて私の顔を覗き込んだ。



「だって、さっきからずっと黙ったままだよ?
それとも、暑さにヤられちゃった的な?」



こらこら。
“や”をカタカナにしない!

だいたい“的”って使い方、合ってんの?