早瀬は気にしてない様子で、「それより、初詣」と言って、私の手を引っ張って歩いた。


 だけど、いつもと違って私に合わせたようには歩いてくれなくて。

 私はどうしても、小走りになってしまう。


「早瀬!早いよ…」


「あ、わり…」



 早瀬はスピードを落として、私の歩くスピードに合わせてくれた。




 やっぱり早瀬、怒ってるよね…。




 私、ちゃんと本当の事を言えるかな。



 それから、何事もなかったかのように時間は過ぎていった。







 気がつくといつの間にか夜だった。