朝ご飯、ちゃんと食べてるのかな?


なんて、考えちゃう。


「ママっ、嘉代ちゃんのお家行こうよ」


「………うん、行こうか」


嘉代さん、か…


あたしは愛里に急かされながら準備を進め、恭の実家に向かっていた。

あたしの手を握る小さな愛里の小さな手。


あたしにはもう…愛里しか家族がいないよ。


そう思うとまた涙が溢れた。


「嘉代ちゃーーんっ、愛里だよーーっ」


愛里がインターホンを鳴らすと恭のお父さんが出てきた。