え…?謝りたい? そっと目を開けるとお母さんの振り上げた手は恭にがっちり掴まれていた。 あのお母さんが謝るわけないよ…。 「恭…そんなことなら帰ろう…?」 「…でもっ…」 謝ってほしいなんて、思ったことないもん。 「ね、帰ろ?」 「……………そう、するか」 あたしは恭の手を握りしめ、喫茶店をあとにした。 「……なんだったの?あの人」 「捕まってさ…乃愛に謝りたいから会わせろって」