大きな白い箱から顔を出した チョコケーキ。 「乃愛ちゃんはチョコ、雅はショートだもんね」 あたしの誕生日と雅の誕生日には色違いのケーキが現れるんだ。 まるで親のように接してくれる雅の両親が大好きだった。 ******* そして23歳の今。 もうすぐ5月12日。 恭先輩、相手してくれるかな? なんて考えながら食材をカゴに入れる。 「今日は肉じゃがかな…」 定番だけどあんまり作ったことないし。