翌日、母親に連れられて学校にいった。

制服を着て正門に立っている。

入学式を思い出した。
あのときと同じ新鮮な気持ち。

ちせのいる学校。

授業のことなど頭に入らない。

友達の声も届かない。
頭の中には、彼女だけ。

チャイムが鳴り、学校の授業が終わる。


早く伝えたかった。

走りたいけど、うまく走れない。

自分なりにめいっぱい足早で歩く。

ちせを探した。

そして…

ちせを感じた。

ちせに近づいている。

おれは、立ち止まる。


やっと彼女を見つけた。