引越す前日に一緒に撮った写真。

おれのほうが背も低く、どう見ても弟。

彼女はおれのお姉さんみたいで…

実際に小さいって、からかわれてたとき
彼女に助けられたこともあった。


そんな昔と変わってない姿を見て、

胸がざわついた。

引越しの日に…

見送られているときに感じた、

あの同じざわめき。

あのときは、その気持ちが何なのかわからなかった。


引っ越してからも、
両親は連絡を取り合っていた。

中学三年のとき、
ちせが受験する高校をふと耳にした。

懐かしいざわめきが…

また心にわきあがる。

同じ高校に行けば、また彼女に会える。

それを希望に頑張って、勉強した。


そして、彼女にまた出会えた。