母親に頭を下げる。

悪かったって謝っておいて。

おれずっと見守ってるから…
死なないで生きるようにって。


あそこまで落ちて、それはどうだろね、

母親はそう言い残して病室を出ていった。


待っている間…

あの二週間のことを思い出していた。

楽しかった時間。

あの時間が続けば、ちせは前のままだったのだろうか…

たとえ、こんなおれだと気づいても
笑顔でいてくれたのだろうか…

ちせ、

小さく呟いた。


時間だけが過ぎていく。

同時に不安は増していく。

時計の針は止まらない。

薬が効いてうとうとする。