「ひより、好きだよ」


「私も…」


木陰に隠れて、二人で交わしたキス。
それはとっても甘くて、蜜の味がした。


キスがこんなに甘いなんて、初めて知ったよ。


でも―――

「くっ苦しい!」


「あっわり」


ふーー、と息を吐いて、呼吸を整える。


「蒼希は、苦しくないの?」


「あぁ俺は悪…
いや、苦しくねぇよ」


ねぇ蒼希。


あのときあなたは、なんていいかけたの?