コーヒーを一口飲み、一息つくと彼がこう尋ねた。


「どうしてそんなことをしようと思ったんだ?」


「自分でもきちんとした理由は見つけられないんですけど…とにかく、寂しくて虚しい気持ちを、少しでも埋めたかったんです。
縛られたりするのは嫌だけど、離れられるのも嫌だからお金で繋いじゃえって。
相手も親に家を出ていかれて困ってたみたいだし…」

「同居してるのか?」


「はい」


はぁ、と彼が大きくため息をついた。


「今どきの若者は恐ろしいな。相手は岡崎より若いんだろ?」


「18歳の男の子です」


呆れたと訴えたいのが表情からよく伝わってきた。