「相変わらず真面目だな。 今日仕事が終わったらゆっくり話せないかな。 どうせなら落ち着いて話したいだろ?」 「はい。でも一つ条件をつけてもいいですか?」 「ん?」 「お酒は無しにしていただけますか?」 「わかった」 こうやって個人的に会ったりするのも、もしかしたら最後になるかもしれない。 そう思ったら無駄に緊張してきてしまった。 そんなあたしの気持ちが伝わないように、何食わぬ顔で今日の予定の説明を始めた。