「城川」


「うっわ!」



急に顔を出した早瀬に、俺は体をのけ反らせて驚いた。



「急に出てくんなよ、お前」


「お前じゃない」


「チッ...早瀬。」


「ははは」



たかが名前ごときで、とは思うが、早瀬はいちいち訂正してくる。


何だよ本当...て.....



「お前、なんでそんなもん持ってんだよ」



早瀬の手には、バインダーがあり、首からはストップウォッチがかかっていた。