そして、馴れ馴れしくも監督と話をし始めたのである。



一体あいつは何者なんだ...





そんな俺を囲み、周りの奴らは口々に話し始めた。



―あいつ、城川じゃないか?

―うわ、種目被ったら最悪

―種目絞るとき被らないといいけど

―やっぱりオーラが違うな





どんなことだろうが、コソコソ話をされれば気分は良くない。


小さく舌打ちをして、スパイクの紐を結び直す。