「いきなりお前って、君失礼だよね本当に。さっきから言ってるじゃん、俺の名前。早瀬 和哉(ハヤセ カズヤ)だって」


「そうじゃねぇよ!お前、マジで俺を知らねぇのかって言ってんだよ」


「だからお前じゃないって。知らないも何も、自己紹介してもらって無いし。それとも俺に当てろって?」


片方の眉を上げ、早瀬はからかう様な表情をした。


「しつこいなお前。じゃあ早瀬、俺の名前は城川 大河(シロカワ タイガ)だ。聞いたことあるだろ?」


得意げに聞く城川に、早瀬はキョトンとした顔をし、「...みずみずしい名前だね」と言った。