「おい、次城川!」



名前がやっと呼ばれたと思えば、やはり1番最後だった。


ハードル以外の種目の奴の目線も、確かに集まっている。



しかし城川はだだ、やっと走れるという気持ちだけだった。


僅かに頬を上げ、走ることに楽しさしか抱いていないようにも見えた。


周りからのプレッシャーなど、まるで目に入っていないようだ。