ただ今、午前11時 近くのファミレスの中。

「さっきは、ご苦労」

「俺は、日雇い用心棒か!」


「本当に助かった。いくら感謝してもしたりないから、むしろ感謝してないわ」

「それを誉め言葉と受け取っていいのか理解に苦しむな!?」


「最上級の誉め言葉の3歩手前よ」

「それの一歩が一番重要だと思うのは俺だけか!?」


「天盤寺 玲皆」

「?」


「あら、名を名乗る時はまず自分から名乗るっていうことをしらないのかしら」

「俺は、肥後守 志恋だ。
その話はよく聞くが、いきなり相手に名前を言われて、自分の名前で返すやつがはたしているのか?」


この女、名前を、天盤寺 玲皆(てんばんじ れみな)というらしい。

ちなみに、さっきの戦い後、すでに奴等に半袖シャッを破られていたため、上が下着に下がジーンズと男の欲を最大限まで上げるような服装だったが、今は、俺の貸したパーカでなんとか落ち着いた格好にはなっている。


「玲皆でいいわよ。なんせ貴方は私の処女の恩人なんだから」

「これからも玲皆と呼ばせていただくが、さりげなく処女という言葉を使って、俺の女子へのイメージを覆すな!」

「そう?女子の中では、これくらいは常識の範疇よ。他にも****とか、####もその内に入るわね」

「今、俺の中で女子へのイメージが音をたてて崩れ落ちたぞ!」


なんとも脆いイメージだった。


「あなたが私の事を玲皆と呼ぶなら、私があなたをシレンと呼んでも、問題はないはずね」

「声に出せば、分からないが文字が何故カタカナに!? 
一気に不思議のダンジョンの主人公っぽくなった!」

「じゃあ、ヒゴノカミちゃんの方がいいのかしら?」

「 シレンでいいです。いや、シレンがいいです。むしろシレンと呼んでくださってください」

「わかったわ、シレン」

やばい、この会話楽しすぎる。