「○×大学通ってんだわ、俺。ここ近いから便利じゃん?」

「って!え?大学も同じ?!」

「え?」



嘘だ~と、私が気の抜けた声を出すと、
奴はパアッと顔をほころばせた。




「アパートも大学も一緒?うわ、マジで?すごくね?めっちゃ運命じゃん!仲良くしような!」



笑顔がまぶしすぎる。


仲良くしようなとか言われても。
運命とか言われても…!




奴はカメラを首からさげていた。






鯨井仁志。



これが“鯨”との出会いだった。