「何々?そんなに俺が告られてショック?そんなに俺が好きなのかよー」
一人で考え込んでいたわたしに隼人はまた自意識過剰発言をして笑った。
「んな訳ないって、何回言わせんのよ~」
わたしも呆れながらも笑って、この当たり前の会話を楽しむ。
やっぱり隼人はいい友達って感じだし、恋ではないなと確信した。
「隼人~あの美遊振ったんだって?」
情報の流れというのは早いもので、次の日には"あの美少女牧野美遊"を降ったという隼人の噂は学年中に知れ渡っていた。
幸いわたしが盗み聞きしていたことは噂にならなくて、ホッと一安心。
何であんな子振ったの?なんて疑問も飛び交ったけど、隼人は部活に専念したいなんて言う在り来たりなことを口にしていた。