時刻は4:36。
帰りのHRを済ませ、各自部活に向かう。
わたしは美術部だから、バレー部の奈津美とは別々に部活に向かう。
隼人はサッカー部に入ったらしく、とても似合ってますますカッコいい。…らしい。
サッカー部の先輩はチャラい人が多くて、先輩に髪を茶髪にされた隼人は告白される回数もどんどん増えていった。
そんな隼人がグラウンドでサッカーをする様子を見ながら、カッコいいと言う部活仲間に浮かぶのは、疑問疑問疑問!
あんな自意識過剰のどこがいいのか…
しかもガキだし…
全く理解できないわたしは、隼人と同じサッカー部の先輩のユキヤを眺めていた。
ユキヤの方が断然タイプ!
ユキヤも結構モテるし、隼人以上にモテててわたしには到底叶わぬ恋だ。
ユキヤとは小学校の頃縦割り班が一緒だったから、呼び捨てだけど、たまに会ったら話す程度で関わりなんて殆どない。
「ユキヤ先輩カッコいいね~隼人君といい勝負!」
なんて言うから、わたしはすかさず
「断然ユキヤでしょ!!」
と突っ込んだ。