またも、続く沈黙。
「杏、今日は帰ってくれないか？」
沈黙を破ったのは先輩だった。
なんで・・・？
勉強だって、はかどってないじゃないですか。
私だって、先輩といちゃいちゃしたかったのに。
でも、そんなこと先輩の不機嫌の顔を見ていたら言えなかった。
「はい・・・じゃあ、また明日。」
私は出来るだけ笑顔で先輩に微笑みかけたけど先輩はそんな私に目もくれず教科書やノートをまとめて図書館を出て行った。
なんで、怒ってるの？
確かに、私だって見られて嫌だったよ。
でも、そんな怒ることじゃなくない？
ああ、なんか泣きそうなんだけど・・・
