手紙を書こうとしたその時、お昼の食事が運ばれてきたのでなぜか私は便箋をふとんの中に隠してしまった。






「いただきます」






また、自分には聞こえない声を出した。




そうしないと喋る事を忘れてしまいそうで怖かったから。








まだ私には聞こえなくても感覚で喋る事を覚えていたんだ。








声の調節がちょっとだけ難しいけれど。









相手にちゃんと伝わるように言うと大きすぎたりするんだ。










でも、今はうまく言えた気がする。




体の感覚でそう感じたんだよ。