「先生、これくらい私一人で大丈夫だよ!」




「いや、一緒に行こう。」




先生はプリントを半分持って歩き始めた。


先生、今ドキってしたよ!?
『一緒』っていうそんな言葉がなんか特別な言葉って感じで。
先生にとってはなんともない言葉なんだけどね。




「先生~!待って!歩くのはやすぎ~っ。」





「バ~カ!お前が遅いんだよ~!ほら、追いついてみ~!?」



先生は子供のように無邪気に笑いながら私をからかうように走りだす。
先生!!ここ廊下だって。普通なら『廊下は走ってはいけません!』って言う立場なのにね!



4階にある数学室まで私達は笑いながら追いかけたりして階段の一番上に来た時はさすがに先生も私も息切れしていた。




「は~っ。疲れたぁ!っていうか先生廊下走ったらダメでしょ!」




「あ、そっかぁ!ま、今回は特別にいいんだって。」



先生ったら都合のいいこといっちゃって。
まぁそこが可愛いんだけど。