「あぁ、なるほど」

アオの説明に頷いていると、ふくれっ面のホムラが全然違うよーと文句を言っている。

「だってさ、本質は一緒かもしれないけどその力の大きさは全然違うじゃん」

「力の大きさ……」

その言葉に、いかに自分が無力だということを痛感させられた。

確かに、普通の人間なら使うことが出来ない陰陽の力を持っていはいるが、それはまだまだ修行段階に過ぎない。

どうすればいいのか。歯噛みする俺の心を見透かすようにアオは穏やかな声で俺を諭した。

「飛龍様。あなたはまだご自分の真の力を発揮されてはおられないんです」

「そうそう。ヒリュウってどこか自分で自分の力を制限しちゃってるところがあるんだよねー」

全くそんなこと考えたこともなかった。

自分で自分の力を制限している。

そういわれてもピンとこない。

俺としては少しでも早く父さんを追い越したいと思い続けていた。