だけど、その父さんに今回の重大な任務を任されたからには何が何でもやり遂げなくてはならない。

「なるほどね。じゃ、心配いらないね」

にこやかなホムラに小さく頷くことで返した。

青龍だけは、自分で動くことはできないので誰かの手助けが必要だ。

その役目を俺がやるか、父さんがやるか話し合った結果が、そういうことになった。

もちろん、青龍を社に導く役割の方が簡単なことだ。

あえて、父さんにそっちを任せたのは前に述べた理由からだった。

儀式自体は確かに難しいものではあるが、それをやりきる自信は俺にはある。

だけど、どうしても拭えない真人に対する不信感のため念には念を入れなくてはいけない。

それに伴って、儀式の日は他の家族は一時退避してもらうことになっている。

当日何が起こるかわからないからだ。

「本来の姿に戻ったら、ただひたすら本殿に向けて念を飛ばして欲しい」