「うん。お願い」

私の言葉に、ホムラは赤みがかった瞳を細めると「いいよ」と話し出した。

「妖が暴れだしたのは、この地の結界が破られたからっていうのは知ってるよね?」

「うん。一番最初にリュウがそう言ってたのは覚えてる」

「そう。それで、妖を再び鎮めるためには新たな結界を張らなくてはいけないんだ」

それも何となくだけど聞いた覚えがあった。私は、無言でホムラに先を促す。

「でね、その結界を張るために四神の力が必要になってくるわけ」

「四神?」

「うん。東に青龍、西に白虎、南に朱雀そして北に玄武」

うーん、何となく聞いたことあるようなないような……。

でも、そんな私に関係なくホムラは続けた。

「でね、サアヤの夢見で白虎と玄武の手がかりが掴めたんだ」

「え? そうなの?」