「それで、仲直り出来なかったんですか?」
「それが…
クリスマスイブの日に一緒にいる所を見付かり、殴り飛ばされて…
いや、それは俺が悪いんから良いんですが――
その後直ぐに、自分の過ちに気付いて彼女と別れたんです。
だけどそれを怨んだ彼女が、俺が大樹の悪口を言ってると噂を流してしまってそのまま――…
本当に馬鹿ですよね。
例え許してくれなくても、直ぐに謝りに行けば良かった…」
祐司は俯いて、そのまま言葉は途切れた。
「今日は、大樹の御見舞いに来てくれたんですよね?
私も今から行くところですし、一緒に行きませんか?」
祐司は戸惑いながら顔を上げ、カナを見詰めた。
「でも…」
「大丈夫です。
私は大樹を信じてますし、絶対に裏切りません!!
必ず元の大樹に戻しますから」
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