智香が裏切ったというよりも、見た目でそういう女を選んだ自分自身を責めるべきなんだ。
祐司にしても、確かに一時は俺を裏切り、秘密で智香と付き合っていた。
その事実は、許されるべき事ではない。
親友の彼女を、入院している隙に奪ったのだから…
でも――
それを直ぐに悔い改め、智香と別れ、それからずっと自責の念と俺に対し謝罪しようとする思いを背負って生きてきた。
誰にでも過ちはある。
十分に祐司は苦しんだし、智香を選んだ俺にも責任がないとは言えない。
あの病院での祐司の言葉には、嘘がある様には思えなかった。
俺は祐司を、許すべきではないだろうか？
それは確かに、
「親友の彼女を奪う様な男を信じる事が出来るのか？」
と言われれば色々と思う事もあるが…
やはり祐司はかけがえのない存在で、過ちの半分が俺のせいならば許さなければならない。
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