__ドクン ほらまた。胸が弾む。 「か、帰る!!」 私は立ち上がり、カバンを持った。 「ちょ、まだ3時間目だよ!」 愛悠は私を引き止めた。 「先生に体調不良って言っといて!それじゃ、ばいばい!!」 「ちょ、美紅~」 走る走る。 隣のクラスを通り過ぎ。 すばやく靴を履き替えて。 門から出る。 「はぁ・・・」 こんな自分、らしくない。 ずる休みで早退なんて初めてだし。 こんな気持ちも初めて。