「合い鍵を作る間、ダミーの鍵でごまかすとして…」

鳴海は腕組みをして、明後日の方向をボンヤリと見た。

「いつ盗んで…いつ返すかが問題だわ…」

「職員室が、がら空きになる時ってあるかな…」

「朝…昼休み…放課後…ないね…」

「うーーん」

金色の夕焼けが教室の中に差し込んで、二人の後ろに影を作った…

鳴海が時計に目をやると、6時半を回っていた。       

「あらら、もうこんな時間か…とりあえず、また明日考えない?」

「うん、そうだね」

二人が外に出ると、だいぶ日が暮れていて、西の空に夕日が半分沈んでいた…