一瞬心臓が止まるかと思った。ずいっと、目の前に美咲の顔があったから。慌てて、ごめんごめんと誤ってから、もう一度話してくれるようにお願いした。彼女は、もうっといいながら、顔をはなした。




「横田さんがね、青木君をねらいはじめたの。」

 

 横田さん、同じ一年生で肌が白くて、目が大きくて、唇が赤くて、髪の毛がふわふわしている天使みたいな女の子。




「えっ?横田さんは、大西君が好きじゃなかったけ?」






「・・・だから、青木君をねらうの。」




訳がわからないという私の顔を見ながら、美咲は話し始めた。