朝練は最後まで集中することができなかった。

 練習が終わっても、ずっと心の中はもやもやしていて、いつもならうれしい4時間目終了のチャイムも今日は、なってるとしか思わなかった。



 「さゆき、未来ちゃんが呼んでる。」



 美咲が前のドアの方を指しながら私に言った。

 ドアの所で、未来が手を軽く振っているのが見えた。ありがとうと美咲に言ってから、前のドアまで急いだ。