「おれ、今日さ、横田さんにお願いされちゃった。」



 斜め後ろの男子が、自慢げに話している会話が耳に入ってきた。




 「おっ、ずりーな。何お願いされたんだよ。」




 「友達に、こっそりプレゼントを渡したいから、誰もいない時間に教室に入りたいんだって、友達思いだよな。」




その話を聞いたとき、私は、話している男子の前に立っていた。




 「そのお願いきいたの?」