「そう言えば、その監督の映画、青山君も好きだったよね?」 美咲は、よく覚えてましたと言って、私の頭をわしゃわしゃとなでた。 「帰りに、誘おうかなっと思って。」 彼女は、少し恥ずかしそうに言いながら、チケットを鞄の中にしまった。私は、笑って頑張れと言った。