彼女は、泥棒猫を探した。

 いろんな人から情報を集めて、やっと見つけた。そして、その猫が青木君に片思いしているという事も知った。復讐にはもってこいの舞台がそろった。






「・・・もしかして、その猫って・・・美咲?」

 

 恐る恐る聞いた私に、気付くのが遅いと言って笑いながらこくりとうなずいた。



「この前、呼び出されてね。復讐してやる、私と同じ思いをさせてやるって言われたわ。」

 

 そう言っておかしそうに笑う美咲の顔は、どことなく悲しそうだった。