「あれ、ほしいなー」

麻衣の指さす先、昭人にはどう頑張っても価値の分からないものがあった。

「欲しいなら自分で買えばいいだろ?」

「えー、ケチー」

「人間ケチくらいがちょうどいいのさ」

「よくない!よくない!!」

昔から変わらない会話の流れ方。

不思議と落ち着く時間。