こいつは相当な猫好きなんだ


だから…


「ブハッ…お前っ…あり得ねぇ…」



こいつ…あれだけハーレム作っておいて


実は純粋な猫好きなんてな



だから…キス以上のこともしない



マジでこいつ…天然だな…



「何で笑ってんだよ」



横で雷兎が訝しげな視線を送ってきていたけど

こいつのこと好きになれそうな気がしていたー…





ー……と

未だにこの会話を細かく覚えている


「フッ…」


そして最近だ…



雷兎はあの子と出逢ってから表情が柔らかくなった



栗原 新耶亜。


見た感じ雷兎が言っていた猫にそっくり


柔らかい毛並みにしなやかな動き、少しつり上がったクリッとした目元



雷兎があの子を見る目は愛おしいものを見ているようで…


他の女を見る目と格段に違うことはあからさまに分かった