「…ニャアちゃんが泣いてた」

「は?お前何かしたの?」


「さぁ……」


「さぁ…、って…どういう状況だったんだよ」



「ニャアちゃんが保健室で寝てて…頭撫でたら急に立ち上がって大嫌いって…」


「あちゃ~…それは本気で嫌われてるな」


「うるせ~な…」


何だよ…ただの冷やかしかよ


「お前、栗原さんに絶対何かしたな」


「してねー…」



俺は本当に何もしてない


ここまでしつこく言われるともう言い返す気になれない



「雷兎……いつもの余裕はどこにいったんだ?」


「…は?」



「いつも俺は猫の扱い方のスペシャリストだみたいな顔してるじゃん」



「…なんだそれ」


「おいおい…いくら本気の女だからって自分を見失っちゃダメだろ」