「大切な事は、犬に心を開かせる事です!私がお手本を見せましょう。」


そう言うと、ミツゴロウさんは四つん這いになり、坂田に向かって“頬ずり”をし始めた。


「ヨ~シ♪いい子だ~♪カワイイね~ヨ~シヨシ♪」


気のせいか、坂田が少し引いている様に見えるけど……


「ヨ~シ♪ヨ~シ♪」






ガブッ!



坂田がミツゴロウさんの頭に噛みついた!


「うぎゃああっ!
何すんだーー!このアホ犬がああぁぁっ!」


ミツゴロウさんは、坂田のボディに渾身のパンチを連打した。


「ミツゴロウさん!『愛』はどうしたんですか!『愛』は!」


「それどころじゃねぇ!早く助けてくれ~!」