「じゃあ、
俺もヒロコを食べたいと思うことにするよ」


は?
食べたい?


「いやぁ、私のこと食べても…」


苦笑しながら手を振りそこまで言いかけてハッとする。


ちょっと待って。

まさか食べたいって食べたいくらい可愛い
って言ってくれてるのかな?


えーっと、
そんなこと言われたことないから。


とりあえず、
お礼言っておいたほうがいいよね。


どきどきしながら彼の表情をそっと確かめる。



炒飯を食べている中村くんがアタシの視線に気づき顔をあげる。


「ん?なに?」



あー。
いや、でもこれ私のこと可愛いって言ったつもりだとしても…。

あまりにもこの態度、
あっさりしてない?


でもでも
これって彼なりの照れ隠しとか?


本来、
何事もポジティブ思考の私、
こうして一緒にご飯も食べてるわけだし。