「昨日、なんて言ったか覚えてる?アンタみたいな奴嫌いなんだよ。」
「またそれかよ………」
態度もムカつくけど、この言い分が一番腹立つ。
「俺のことよく知りもしないくせに、勝手なこと言ってんじゃねーよ。」
「学年一の遊び人、新城律樹。それだけ知っていれば充分だよ。」
吐き捨てるように和泉は言った。
「そんなの知ってるうちに入らねー」
「僕と友達になりたいって言うなら、明日までにその赤茶の髪を黒く染めてくるんだね。」
無理だと思うけど、と笑って和泉は教室から出て行った。
……上等じゃねえか、和泉の野郎。
ここに来て引き下がれるかってんだよ。
和泉に対する好奇心、否対抗心がメラメラと俺の中で沸き上がっていく。
何が何でもなってやろうじゃねえか、和泉のダチに。