【沙茶side】 やべぇ……。 俺が來華と闘っていると。 和服の男が俺に蹴りを入れやがった。 「てめぇっ……!」 すぐに殴りにかかろうとしたが。 「…げっ」 なるべく聞こえないように、そう俺は声を漏らした。 目の前の、まだ若い和服の男。 きりっとした眉、高い鼻、ほりの深い顔。 見たことがあるなんてもんじゃない。 ……俺の、いとこ兼世話役。