「朱雀、なんだ、朝早くから。修羅場か?」 難しい顔でなんということをおっしゃる……この親父……。 冗談に聞こえねぇっすよ。 「まさか。俺はこっちの遥ちゃん一筋ですって、旦那。というかこんな獣っ―――」 ごん。 「朝早くから随分な冗談を言うものね?朱雀。お前、んなところで転がってると邪魔でしょう?」 なるべく笑顔で言ってみた。 ちょっと地の言葉遣いが混ざったけど。 「は……反応早いって、來華……」