私と遥を睨みつける3人組を横目に。
私たちは屋敷の奥へ進んで行った。
前行ったササの部屋に近づくにつれ、慌ただしい雰囲気が伝わってきた。
お手伝いさんがたくさん走り回ってる。
「なに、この慌ただしさ……」
「すぐ分かるって……」
苦笑いの朱雀。
遥は色々と驚いているのか、さっきっから口をポカーンっと開けて黙って後ろを付いてきてる。
で、慌ただしさが一層ましたところで、ササの部屋が見えた。
部屋の麩の前にはお手伝いさんが鳥かごを持って何か説得しているよう。
その後ろには貫禄のあるご夫婦…かな。
が、難しい顔で立っている。
ふと私たちに気づいて、そのご夫婦はこっちに顔を向けた。