「葵、決めろよ」



「いいってば。いらない」



ここで買ったら、先輩も同じのを買うから3人でお揃いになっちゃう。



それって、ペアカップじゃないよね。










……ハッ、あたしったらもしかして先輩に対して妬いてる!?



いやいや、そんなはずは。



「ナル様、もう強引に買っちゃいましょ。葵ちゃん、きっと拗ねてるのよ」



「そうだな。俺らで決めるか」



そこ!



ふたりで納得しないで!



「あたしは別に拗ねてるわけじゃないから。マグカップ買うって、揃えて使うからいいんでしょ?別々に使っても意味がない」



レジに持って行こうとしているナルの手から、マグカップを奪い取ろうとした。




「これは俺たちの新居に運ばせるから。それならいいだろ?」



し……新居っ!?