まだ買うんだ…。



ウンザリしつつも、ついて行くしかないよね。



今度はおしゃれなインテリアショップ。



インテリアや雑貨が、広い店内にディスプレイされている。



「こういう店、初めて入るな…」



「女の子の好きそうなお店だよね~」



ナルと話しながら歩いていると、先輩がナルの腕を引っ張った。



「マグカップがある!こういうのをお揃いで買うっていうのはどうかしら」



「おー、なかなかいいな。葵、どれがいい?」



ナルがあたしを見る。







目の前には、色違いでペアになっているマグカップがたくさん並んでいる。



どれがいいって言われても…。



「あたしはいいよ」



「ナル様、これなんてどうかしら。私この柄がいい」



先輩、ナルとお揃いにしたいだけだよね。



あたしを巻き込んでウマく買わせようとしてるところがすごい。