かなり親しそうだったよね。



「もしかして二股!?さっきの人は…」



「アレは、俺の婚約者だな」



そう言ってナルはあたしの隣から立ちあがった。



こっ……婚約者…!?








「そんな人がいながら、あたしもって…やっぱりナルって」



「おいおい、誤解するなよ。婚約者なんて、親同士が勝手に決めただけのこと。そこに俺の意志は、少しも入ってない」



「入ってないって…やたら親しそうだったけど?そうだよ。そういえば、学校で会ったあの女の人とも親しそうだったよね」



「ヤキモチか?」



ニヤッと笑われ、慌てて訂正する。



「違~~~~うっ!!なんでそーなるのよっ」



「清香のことか?あれは、俺の幼なじみだ」



清香さんっていうんだ…。



綺麗な人だったな。