だけど、ココアはちょっと飲みたいかも。



ココアは、お母さんがよくいれてくれたんだ。



ココにきて、おじさんの家で過ごす中で、誰かとこうやってゆっくり過ごす時間がなかった。



あたし少しホームシックにかかったのかも。



「ありがと…」



素直になってカップを受け取ると、ナルが満足そうに笑う。



「素直だな。俺のココアは世界一ウマいぞ」



「自分で言うのって、間違ってるよ」



「ん?」



ナルはあたしが言った意味がわかってないのか、キョトンとしている。



……この人になにを言っても無駄かもしれない。



だって、なにをするにも、自分が一番だと思ってるんだもん。