部屋の中には妃絽が身体を丸め、寝転んでいた。



「こんな格好で寝てたら、風邪引くだろうが。まったく…」



今は秋。



まだ暖かいとは言え、朝と夜は結構冷える。



俺は眠る妃絽に着ていた羽織をかけようとした。



ふと俺は妃絽に違和感を抱いた。



妃絽がさっきからぴくりとも動かないのだ。