「じゃあ、撮影始めます、よろしくお願いします」
まずは教室での撮影から。
「ーーーーーーー」
「ーーーーーーー」
おい、マジかよ…。
「…カット、カットカットカット!!」
監督が慌てて撮影を止める。
「えっ…」
「雅ちゃん、どうしたんたい!?」
「えっと…ダメ…でした?」
「見違えるように良くなってるよ!」
「ほ、ほんと…?」
やばい。
すげぇ、驚いた。
「撮影続行、このシーン早く終わらせよう」
「はい!」
一体何があったんだ、と思うくらいに、雅の演技は以前よりもすごかった。
周りだって驚いてる。
これなら無事、撮影も終わりだろう。