「…ふぅー」
現在の時刻 19時15分。
【(翔馬)駅着いたよ〜】
妙に緊張する。
部屋に一人で居るって言うのにベッドの上で正座なんかして翔馬の帰りを待つ。
大丈夫。
オシャレな部屋着に着替えたし、メイクだってちゃんとお直ししたし。
だけど、自分への励ましとは裏腹にあたしは落ち着かない。
【(翔馬)もうすぐ着く(^∇^)】
【(珠稀)了解!!】
もう一度手ぐしで髪を整えて階段を降りた。
「お母さーん、ちょっと外出てくるねー!」
「はーい」と返事が聞こえたのを確認してあたしは家の外へ出た。
「…さむ」
今年の夏は、いつもより短かった。
すっかり夜は冷えきっていて、もう冬なんじゃないかと思うくらい、季節の移り変わりは早い。